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公開シンポジウム(9月1日(金)14:40〜17:30)市民参加型

農業の情報化と人工知能の応用に向けて
― SPA、IoT、ディープラーニングの活用 ―

■日時:平成29年9月1日(金)14:40〜17:30
■場所:愛媛大学樽味キャンパス(農学部) 大講義室
■開催趣旨:  
 農業は育種→栽培→収穫→貯蔵→流通に至る非常に大きな市場であり、また作物の生産プロセスは篤農家の視覚や感触などの情報から、勘や経験に基づいて作業したり行動計画を立てたりすることが多いことから、 農業の情報化の推進は重要であり、さらに意志決定としての人工知能をうまく活用できれば、効率的な管理・運営が期待できる。特に最近は、農業従事者の後継ぎ不足が深刻なので、篤農技術等を模倣できる人工 知能の活用は今後益々盛んになると思われる。
 最近、人工知能の分野において、ディープラーニング(深層学習)という機械学習法が注目されている。それは機械(コンピュータ)自らが学習して知識を増やすことができ、 これにより専門家以上の問題解決能力を持つことが可能となる。画像認識、音声認識、囲碁の試合、車の自動運転、言語の翻訳、インターネットでの情報検索などにおいて既に大きな成果を上げている。
 一般に、ディープラーニングによる学習は、膨大なデータを用いて、その中から有益な特徴を取り出し、効率的に学習する手法なので、大量のデータ(ビッグデータ)が必要となる。
 大量のデータを得る方法として、IoT (Internet of Things)が注目されている。これは、現場の見える化に貢献するものであり、いろいろな物にマルチセンサ(画像計測含む)を取り付けて、インターネットに データ通信するシステムである。これにより、インターネット上に大量の環境および植物応答データを保持でき、各自が必要に応じてこれらのビッグデータを取り出してディープラーニングできる。 IoTと人工知能の組み合わせ、さらに従来より進められているSPA(スピーキング・プラント・アプローチ)との組み合わせは、農業の情報化を推進する上で有効と思われる。
 そこで、本シンポジウムでは、農業の情報化と人工知能の応用に向けて、SPA、IoT、ディープラーニングを活用した食料生産システムの構築に向けての話題を提供したい。

<講演スケジュール>

司会:羽藤堅治(愛媛大学大学院農学研究科 教授)
【開催趣旨の説明】
 森本哲夫(愛媛大学大学院農学研究科 教授)

【講演】
(1)「スピーキング・プラント・アプローチのための多元的植物生体情報計測」
   高山弘太郎(愛媛大学大学院農学研究科 准教授)

(2)「農業ビッグデータの構築と活用」
   平藤雅之(東京大学大学院農学生命科学研究科 特任教授)

(3)「ディープラーニングの基礎と応用例」
   中山英樹(東京大学大学院情報理工学系研究科 講師)

(4)「今後の農業と人工知能の展望」
   岸田義典(叶V農林社代表取締役 社長)

【パネルディスカッション】
 司会:羽藤堅治(愛媛大学大学院農学研究科 教授)
 パネラー:
 高山弘太郎(愛媛大学大学院農学研究科 准教授)
 平藤雅之(東京大学大学院農学生命科学研究科 特任教授)
 中山英樹(東京大学大学院情報理工学系研究科 講師)
 岸田義典(叶V農林社代表取締役 社長)
 澁澤 栄(東京農工大学大学院農学研究院 教授)
 森本哲夫(愛媛大学大学院農学研究科 教授)